庭師の資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説

庭師の資格・試験とは?役立つ資格の特徴や試験の難易度、合格率などを解説

どんな庭も綺麗に整えて彩ってくれるプロフェッショナルといえる庭師。働く上で有利になる資格として、中でも下記の2つを持っておくと就職、転職、独立の際に有利に働くでしょう。今回はこの記事で、造園技能士、造園施工管理技士についての資格試験の情報をご紹介します。

庭師の資格、造園技能士資格試験とは?

庭師の為の有名な国家資格

造園技能士資格試験は技能検定制度の一種で、職業能力開発促進法に基づいて厚生労働省が実施している国家資格です。

造園技能士は庭に関する様々な知識と技術についての検定を行い、庭に関する高い技能を持った人の技術向上及びよりよい緑の環境づくりの普及を目的とされています。3級から1級までレベルがあり、受講資格として下記が挙げられます。

等級 受講資格
1級 実務経験約5~7年以上
2級 実務経験約2年以上
3級 実務経験約半年から1年以上

受講する為には、庭師として造園関連の仕事で活躍している事が条件となります。ですが、関連学科の大学や専門学校を卒業していた場合、経験年数が短縮される可能性もあります。受講資格の短縮の為にも専門学校や大学などでカリキュラムを修了して、造園会社などに就職してから取得する方法が建設的でしょう。

学歴や職業訓練歴により年数が短縮してもらえる可能性あるので、受講の際には確認しておきましょう。

造園技能士資格試験の概要

合格率 1級が25%と2級が約40%になります。
受講資格 受講資格 ※制限有り。上記に詳しく記載。
筆記試験と実技試験がどの等級にも有り。実技では実際に竹垣の製作や植栽などを行います。
受験費用
  • 学科試験 3,100円
  • 実技試験 16,500円
出題範囲 【筆記試験】
造園および公園、施工法、材料、設計図書、関係法規、安全衛生、造園工事作業。

【実技試験】
指定された区画内で造園関連の作業。
※実技試験には作業試験と要素試験があります。

【要素試験】
樹木の枝の部分を見て、樹種名の判定。

造園技能士資格試験の難易度・合格率

受講資格を満たしている事と十分な試験対策が必要

比較的難易度も高く合格率も非常に低めです。造園技能士試験を受ける為の受講資格を満たす必要もある事と、平均合格率は1級が約25%前後となっており、2級が40%と合格するにはかなり難しいのが現状です。

1級ともなると建設業法における一般建設業の主任技術者としても認めてもらえる分、どの級も十分な試験対策をしておく事が必要です。合格発表は10月下旬、3月下旬となっています。

造園技能士資格試験の合格基準

各級100点満点中、65点以上が合格となります。考える時間は比較的長めではありますが、試験科目の幅広いので確認する時間も考えて臨むべきでしょう。

庭師の資格、造園施工管理技士とは?

造園工事の主任技術者の為の国家資格

一般財団法人全国研修センター 試験業務局・区画整理試験部造園試験課が開催している国家資格です。

屋上から講演や道路の緑化を目指し、造園工事に関する主任技術者や管理技術者の育成や普及を目的とされています。試験は1級と2級に分かれたおり、どちらも学科試験と実地試験があります。

受講資格として1級の筆記は下記が挙げられます。

  • 大学の指定学科を卒業、3年以上の実務経験
  • 短大、専門学校の指定学科を卒業、5年以上の実務経験
  • 高校卒業後、10年以上の実務経験
  • 2級合格後、5年以上の実務経験者
  • 15年以上の実務経験者
  • 2級合格後、1年以上の選任の主任技術経験と3年以上の実務経験者

指定学科とは、土木工学(農業土木、鉱山土木、森林土木、砂防、治山、緑地又は造園に関する学科)園芸学、都市工学、交通工学又は建築学に関する学科です。

そして造園の施工に直接関わる技術の職務経験が下記になります。

  • 受注者として施工を指揮・監督経験
  • 発注側として現場監督技術者としての経験
  • 設計者による工事管理の経験者
  • 設計のみの経験
  • 造園工事の雑務から単純な労務作業から事務系に関する経験

これらの実務経験が必要になります。

実地の場合は前年度学科試験に合格と技術士法による第2次試験の内の技術部門、建設部門、農業部門、林業部門などや総合技術管理部門の合格者。そして1級の学科試験の受講資格を持っている者となります。

造園施工管理技士資格試験の概要

合格率 1級:筆記が約40%前後、実地が約35%前後。
2級:筆記が約58%前後、実地が37%前後。
受験資格・試験会場 受験資格は上記に詳しく記載。

試験場所は1級が札幌、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄。
2級が札幌、青森、仙台、新潟、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島、沖縄となっています。

試験の回数 試験は2か月ごとに実地され、1年以内に3つの試験に合格すれば資格が得られます。
出題範囲 学科試験が「土目工学等」「施工管理法」「法規」、実地試験は「施工管理法」です。

申し込み受付期間としては1級が5月の終わりから6月の終わり頃まで。2級は前期試験と後期試験があり、前期が3月下旬で後期は7月の下旬までです。

他にも身体上の障害があった場合には、事前に造園試験課までに連絡しておけば受けることも出来ます。

造園施工管理技士資格試験の合格基準

各級共に、学科と実地試験両方共、満点中60%以上が合格となります。受講資格や実務経験者でないと受けられませんが、受講資格を持っている事と造園技能士と同じく資格の中でも難しい資格でもあるので十分な試験対策が大事になります。

その他の庭師に関連する資格

上記の2つ以外にも庭師にとって就職や転職に有利になる資格もあります。

庭師等に関する資格はさまざま

庭師になるのに有利な資格は他にも多数あります。草木の手入れから庭の外観に土木関連まで幅広い専門知識が庭師には必要になります。

そのため、上記の2つ以外にも、造園や土木関連の資格も取得しておくべきでしょう。

  • エクステリアプランナー
  • 土木施工管理技士
  • 園芸装飾技能士

など他にも庭師として取得しておくべき資格は多数あります。

庭師の資格に必要な受講資格が取得、勉強が出来る学校

上記にあげた通り、受講資格でも大学や専門学校に進学してからの方が年数も少なめになる可能性もあるので造園施工管理技士の資格を取得するべきです。

造園施工管理技士の資格取得の勉強が出来る大学

共通科目を免除してもらえる適応校は全国に多数あるのですが、免除とは別に造園施工管理技士を目指すにあたって本格的に勉強出来る学校を探すのも、ひとつの手です。

東海興業専門学校金山校

土木工学学科があり、造園施工管理技士の1級、2級の資格取得を目指して、実習や現場体験を中心とした授業をしていいます。より高度で専門的な知識が学べて、即戦力にもなれる技術が習得できます。

修成建設専門学校

建築学科として昼と夜の部や2年制の土木工学学科もあります。資格取得も土木業界の国家資格でもある土木施工管理技士や上記に挙げてきた造園施工管理技士から造園技能士に、園芸装飾技能士からエスクテリアプランナーの資格取得も目指せます。

庭師として働いてからが本番

学校を卒業したとしても受講資格を得る為には造園会社に就職して、修行期間を得て受講資格が得られます。最初は多数ある道具の種類を選んで正確に準備する事や、庭に生えた草をすべて取り除くなど造園を始める際の下準備を任させられることが多いです。

職人の世界でもある庭師の世界でキャリアアップを目指しつつ、資格取得を目指していく事で経験を積んだ庭師達は、独立する場合も多いでしょう。

庭師の資格・試験まとめ

庭師を目指すなら、造園技能士や造園施工管理技士の合格を目指そう

庭師の仕事自体は、特別な資格がなくとも業務に就く事は可能です。ですが就職または、転職の為には資格を持っているほうがベターです。特に最初に挙げた2つの資格は国家資格でもあるので、資格試験を合格し取得しておく事で、独立の際にも有利に働くでしょう。

庭師を目指すにあたって有利な資格は色々あります。自分の理想とする庭師のイメージに近づける、役に立ちそうな資格取得も目指してみてはいかがでしょうか。

庭師の参考情報

平均年収300万円~400万円
必要資格 必要資格なし
資格区分 -
職業職種自然・動物

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