カイロプラクターの給与・年収は?初任給や平均月収などの収入について解説
カイロプラクターはアメリカ発祥の「カイロプラクティック」施術を行う仕事です。医学に基づいた治療を施す医療行為と違い、医業類似行為に指定される代替療法ですが、需要はますます伸びています。今回は、カイロプラクターの平均年収や給与、高年収を得る方法などを紹介していきます。
カイロプラクターの初任給
カイロプラクターの初任給の平均は18〜20万円
カイロプラクターの初任給は、平均するとおよそ18〜20万円となっています。一般企業に勤めるサラリーマンの新卒(大卒)初任給の平均が約20万円と言われていますので、平均より少し低いか、ほぼ同程度の水準です。
カイロプラクターが行う施術法である「カイロプラクティック」はアメリカ発祥の代替療法であり、アメリカでは法制化された国家資格となっています。しかし日本ではまだ法制が整っておらず、国家資格等の取得も特に必要ない仕事となっています。
勿論、「治療」とまではいかないまでも、人の身体機能の改善に大きく寄与する仕事ですから、専門的な技術は必要となります。しかし国家資格による制限がないことから、非常に参入しやすく、極端な話、誰でもカイロプラクターを名乗ることが可能であると言えます。
専門的な技能が必要であると考えれば給与水準が低すぎるように思えますが、特に国家資格が不要で法整備されていない現状を考慮すれば、資格がなくても就職可能な民間一般企業の大卒初任給とほぼ同等、というのも頷けなくはない話です。
経験とスキルを磨くことで給与が増えていく仕事
他の様々な職業と同様、カイロプラクターもまた、勤続を重ねて経験や技術を積むことで給料は上がっていきます。治療院、施術所に勤務するカイロプラクターの場合、勤続年数に応じて給与は上昇する傾向にあります。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査や、国税庁の年齢別階層年収等の統計を見ても、勤続年数に応じて平均的な給与は上がって行っています。純粋な医療行為ではありませんが、広い意味での医療系に属する仕事ですから、専門的な技術をしっかりと磨いていけば、自然と収入は伸びていきます。
なお、日本においても今後しっかりとした法整備が行われて行くでしょうし、身体、精神ともにストレスが多くかかると言われている現代社会においてカイロプラクターの需要は伸び続けていますので、将来性も高い仕事であると言えるでしょう。
カイロプラクターの平均給与
カイロプラクターの平均給与は26〜30万円
上記の厚生労働省による賃金構造基本統計調査の結果や、求人サイトの平均、口コミなどのデータを参照すると、カイロプラクター全体の平均月額給与は26〜30万円となっています。一般的な企業に務めるサラリーマンの平均月額給与が35万程度となっていますので、平均に比べるとかなり低い水準と言えるでしょう。
厚生労働省による賃金構造基本統計調査、国税庁が発表している年齢別階層年収、求人サイト調査の平均などの統計データから、年代ごとの平均月額給与を見ていきましょう。
20代前半の平均月額給与は約17〜20万円、20代後半の平均月額給与は21〜23万円、30代の平均給与は25〜30万円、40代の平均給与は30〜40万円となっています。ばらつきは比較的大きく、上げ幅はあまり大きくはないものの、ある程度安定した平均給与の上昇が望める職業であることがわかります。
一般的なサラリーマンの場合、平均月額給与30万円は早ければ20代、遅くとも30代までには突破しますので、やはり全体的な水準としては低いと言わざるを得ません。
カイロプラクターはインセンティブ制度があるところが多い
特に整体サロン、ビューティーサロンなどに勤務するカイロプラクターの場合は、上記平均月額給与の水準の根拠となる基本給の他に、歩合制度や、指名があった場合のインセンティブ制度が適用される場合が少なくありません。
歩合制度、指名制度を導入している整体サロン等の場合、指名が増えれば増えるほど、基本給に上乗せされる形でインセンティブが加算される体系になっています。技術があり、経験も豊富な優秀なカイロプラクターは、このようなインセンティブを多く稼ぐことによって大きく収入が上がる傾向にあります。
また、カイロプラクターにおいてもサロンの店長、治療院の院長、複数の治療院やサロンを管理するエリアマネージャーなど、一般的なサラリーマンと同じように役職に就くことがあり、そうした場合は役職手当もついて、年収が大きく上がる場合が多いです。
カイロプラクターには日本国内の法律に規定された国家資格がないので、日々のお客さんとの対応の中で、カイロプラクティックのスキルや接客技術によって確かな信頼を築いていく必要があります。そうした日々の信頼の構築、向上が、結果的に収入を上げることにも直結していく仕事です。
カイロプラクターの平均年収
サロン等に勤務するカイロプラクターの平均年収は300〜400万円
先述した厚生労働省による統計や国税庁のデータ、求人サイトの分析、口コミなどの様々な情報から、サロンや治療院に勤務するカイロプラクターの全体の平均年収は、おおよそ300〜400万円となっています。
一般的な民間企業のサラリーマン全体の平均年収がおおよそ420万円となっていますので、カイロプラクターの平均年収は決して高くはありませんし、給料の上げ幅も大きくはなく、むしろ小さい傾向にあることが読み取れます。
この平均は一般的なカイロプラクティック治療院や整体院、整体サロンなどに勤務するカイロプラクターの場合で、開業カイロプラクターの場合とは異なります。インセンティブ制度によって指名を稼げば勤務カイロプラクターという立場でも大きな年収を得ることが可能になりますが、独立開業しているカイロプラクターに比べるとやはり大きな差があるようです。
独立開業しているカイロプラクターの場合、年収1,000万円も望める
カイロプラクターには一定数、治療院、整体院、整体サロンなどを独立開業する人もいます。カイロプラクターが独立開業すると、平均年収は700〜800万円ほどに一気に跳ね上がり、スタッフとして勤務する場合に比べて非常に高い年収を得ることが可能になります。
もちろん、経営能力や売り上げの度合いによって収入は異なってはきますが、概ね平均としては、勤務カイロプラクターに比べるとおおよそ2倍近くの年収増となります。カイロプラクターには日本国内において国家資格が存在しないため、基本的には誰でも開業が可能になっています。
しかしカイロプラクターはしっかりとした法制化がされていない分、個々人の経験や技術の信頼性が何よりも大事となります。信頼を集めるような経歴や、海外の国家資格を取得したり、カイロプラクティック関連機関に登録(認定)されたりなど、対外的に見て安心して治療が受けられそうな肩書を持っておくことも重要です。
信頼性の構築を大切に、宣伝戦略も怠らないことが高収入の秘訣
年収1,000万円以上を得ている開業カイロプラクターは決して多くはないものの、かなりの狭き門というほど少なくもありません。少なくとも複数店舗を管理できるようなレベルになれば、年収が1,000万円を超える可能性は非常に高まります。
宣伝のための戦略も非常に重要で、地元に根ざした経営スタイルを貫くことで限られた範囲で信頼度の高い口コミを獲得していったり、インターネット広告で経歴やスキルや肩書をアピールしたり、系列店を次々と開店させるなど、話題性を高めることで信用を着実に得ていくことが大切です。
カイロプラクターの需要は年々拡大し、都市部では多数の治療院やサロンが次々と開業しており競争率もそれなりに高いですが、その分需要も非常に大きい仕事です。宣伝を怠らなければ、大きく失敗するということはあまり考えられません。地道に宣伝や口コミを広げていって、安定した信頼性の構築を目指しましょう。
カイロプラクターの給与・年収まとめ
需要は非常に大きな仕事!高収入を得るには信頼性の構築を!
カイロプラクターは日本においてはまだ歴史が浅く、まだまだ浸透しきっているとは言えない治療法です。認知度は上がりつつあるものの、よく似た仕事である整体とはルーツも理論も異なりますので、カイロプラクティック独自の利点を生かしてアピールすることで、より需要は大きくなっていくでしょう。
治療院で経験を積み、治療に貢献することも大切ですが、平均年収を見てみるとやはり独立開業した方が年収は圧倒的に高くなります。しかし独立開業するためには相応のスキルと経験、それに加えて「信用」が何よりも大事な要素となります。肩書を得たり、経歴をアピールしながら、着実に経験と技術を身につけ、独立を目指しましょう。
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カイロプラクターの参考情報
平均年収 | 300万円~400万円 |
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必要資格 |
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資格区分 | 民間資格 |
職業職種 | 心理・福祉・リハビリ |
統計情報 出典元:
- 職種・性別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
- 年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額
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