秘書になるには?向いている人の特徴やあると役立つ資格などを具体的に解説
社長や重役など要職にある人を陰になり日向になりサポートする専門職、秘書。膨大な仕事量をこなす必要があり、秘書になるには知識やスキル、ビジネスマナーを磨く以外に精神的な強さも重要です。どんな性格の人が向いているのか、求められる適性や秘書になるための道のり、取得すると有利な資格などの情報をまとめました。
秘書になるには何が必要?
秘書に求められる最も重要な条件は細かい気遣い
秘書になるためにはいくつか必要な要素が考えられますが、性格的に細かい気遣いができる事がまず大事になります。
要職にある多忙な人物をサポートする仕事である秘書は上司が働きやすい環境を整える事が大切で、指示される前に動ける察しの良さが不可欠になります。急な予定変更のトラブルや私的な用事との調整など、マニュアル通りに対応できる仕事ばかりではないので、機転が利き、臨機応変に柔軟な対応ができる人が向いているといえます。
加えて焦らず冷静に細やかな気遣いを併せ持つことが秘書として働く上では大切です。上司が何を考えているのか、何を必要としているのかを先読みして細かい気遣いができるようになると一人前の秘書といえるでしょう。
会話が堪能であることは秘書の仕事に役立つ
膨大で幅広い仕事を任される秘書の仕事をそつなくこなすには会話が堪能であることも大切になります。秘書は仕事上で頼られる存在であり、上司や関係先とは会話によってコミュニケーションすることも多く、話しやすい雰囲気と温和な人柄も求められます。
接する相手も業界で上のランクの人が多いので好印象を与え、場の雰囲気に適したコミュニケーションができる能力を持っている事が大切です。秘書として働く職場によって異なりますが、最近はグローバル展開している企業が増えていて外国語のコミュニケーション能力も必須になっています。
情報を得る事や異文化への理解など外国語に積極的に取り組み、コミュニケーション能力として培うことも秘書としての必要条件になってきています。
口が堅く秘密を守れることも秘書の大切な要素
秘書という仕事は重要な企業秘密に触れることが多く、厳重な守秘義務が求められます。機密事項やスケジュールなど要件を口外することはタブーになります。
上司の外出先や会合相手など些細なことでも、事業に関わる重要な情報を推測することができてしまうので、たとえ家族に対しても口外しないことが肝要です。どの仕事でも言えることですが、口が堅いことは秘書になる上でとても重要な要素なのです。
秘書に向いている人、適性がある人
秘書になるためには、もともとの性格的な要素が大きく左右します。
几帳面であること
秘書の仕事は上司のスケジュール管理や電話対応、来客対応や職場環境の整備など多岐に及び、どれもきちんとこなさなければならないので、何事も几帳面であることが望まれます。
メールのチェックやスケジュール管理など毎日決まった仕事をこなすことも多いので、確実に行うマメさもポイントになります。その上で、状況が急に変わるトラブルなどにも対応できる能力も必要になってくるので、融通が利かない人よりも、臨機応変かつスピーディに立ち回れる柔軟性を持つ人が秘書という仕事には向いているといえます。
ふだん、日記や手帳など日々の事をマメに記帳する習慣のある、几帳面な人は秘書として向いているかもしれませんね。
明るく健康的であること
どの仕事でもいえることですが、表情が暗い人であればその秘書と一緒に仕事をしたいと思う上司は少ないでしょう。事務処理能力や語学力が優れていて秘書としての仕事が完璧でも、明るく接してくれる人のほうが当然ながら好まれます。
秘書を必要とする上司は大きな責任を負っていることが多いので疲労するときもありますが、元気で明るい秘書がいれば気分よく仕事ができます。また、健康でなければ、上司のサポートをすることができません。秘書が休みがちでは上司も困ってしまうので、自分の体調管理をしっかりとできる人が秘書には向いています。
秘書の仕事は秘書にしかできない部分も大きいことは覚えておきましょう。
控えめでサポートができること
秘書の仕事は営業のようなガツガツしたスタイルでもなければノルマなども課せられることはありません。陰で支える縁の下の力持ちとしてサポート役である秘書業務には、自分を押し出すような自己主張の強い人は向いていないかもしれません。
秘書にはサポート役に徹し、控えめに接することができる人が向いています。仕事をしていれば上司とは異なる自分の意見が出てくることもありますが、あくまで上司の代わりに業務に対応しているのだと念頭に置くことが肝要になります。
常に何事にも冷静でいられること
スケジュールが予定通りに進まないことや無理な仕事の依頼などのイレギュラーもよく起こります。その場合にも冷静さを忘れずに場の空気を読んで的確に対処できるかがポイントになります。
予定外のことにイライラしたり、感情を表に出したりするような人では秘書は務まりません。突発的なトラブルにもあわてることなく、対応できる冷静さを持つ人が秘書に向いています。基本的に何事にも動じない性格の人が、秘書として適性があるといえるでしょう。
秘書になるための方法
秘書になるためには一般企業や病院などに就職することから始まります。企業の採用試験を受験するにはある程度の学歴が必要になるので、大学や専門学校を卒業していることが望まれます。
秘書として新卒で採用することはあまりありません。事務職として経験を積んで秘書室に異動したり、秘書経験のある人が中途採用で即戦力として採用される場合が多いです。在学中に秘書に必要な資格を取得しておくと就職試験の際に有利になるでしょう。なぜなら秘書という仕事はビジネスマナーや一般教養など幅広い知識が必要になるので、その証明となるからです。
秘書技能検定は目指す価値あり
実は、秘書として働く場合に絶対要件となる資格はありません。幅広い方面から目指すことができる仕事なのです。民間の資格はいくつかあり、特に秘書技能検定は、秘書を目指す多くの人が受験しています。知識やスキルをアピールするためにも取得しておくとよいでしょう。
秘書技能検定には、上司が効率よく仕事ができるよう気を利かせられる基本的な部分である3級から、上司が働きやすいように先を読んで判断できるレベルの1級まであり、多くの人が受験しています。秘書検定は高校生でも受けることができます。将来的に秘書を目指したいと考えている場合には積極的に受講して準1級、1級の秘書検定の取得を目指すことをおすすめします。
外資系企業の秘書として働く場合はCBS検定取得がおすすめ
海外とのやり取りが多い企業で働く場合には国際秘書(CBS:Certified Bilingual Secretary)検定を持っていると優遇されることが多いです。CBS検定は、海外と英語でやり取りをする実務能力を証明する資格で、専門性や難易度も高く取得は難しいですが、合格するとビジネスの現場で確実に高評価を得られます。
日本語と英語のどちらも堪能であることが求められるので、ビジネス英語やビジネス実務、オフィス業務管理など幅広い分野から出題されます。
1次のプライマリー試験と2次のファイナル試験に分かれていて、1次に合格すると準CBSとして認定されます。2次のファイナル試験は準CBS 資格を持つ人だけが受けられ、英語の個人面接もあります。英文ビジネス文章の知識や応用も求められる難易度の高い内容になります。
資格を多く持っていると有利になる
秘書になるために必須の資格はないですが、秘書として優遇される資格は多くあります。
ビジネス系検定やサービス接遇検定、パソコン関連の検定などが挙げられます。英検(2級以上)取得やTOEICの高得点(650点以上)なども、秘書として働く上で英語力をアピールできます。
持っている資格が多いと秘書になるための箔になります。
また、秘書業務には、事務処理能力やビジネスマナーが必要不可欠になります。ビジネスで役立つとされる資格を数多く取得しておくことが大切と理解しておきましょう。
以下、秘書を目指すために持っていると近道となる主な資格です。
- 英検(2級以上)
- TOEIC(650点以上)
- ビジネス文書実務検定
- ビジネス能力検定(B検)
- パソコン検定(P検)
- 文書デザイン検定
- 日商簿記(2級)
- サービス接遇検定
などが挙げられます。
秘書になるには?まとめ
資格を所持していれば有利。気遣いができサポートに徹することができる健康的な人がベスト
ここまで述べてきたことをまとめますと、秘書になるには
- 秘書技能検定やCBS検定などの資格や相応の高い実務能力
- 国語力、英語をはじめとする語学力を含むコミュニケーション能力
- 口が堅く、常に冷静な性格
- トラブルにも臨機応変に対応できる柔軟性
- 几帳面かつサポートに徹する控えめな性格
- 健康であり、明るい人柄である
- 全体を見通せる視野の広さと繊細な気遣いを持つ
など、ここまで完璧な人がはたしているのかと頭を抱えてしまいそうですが、必要な勉強をしながら、社会人として経験を積むことで身につくこともあると思います。
知識やスキルをアピールできる秘書検定や英語と日本語の文章の応用力を求められるCBS検定を取得できれば、秘書として優遇されて働ける可能性も高いでしょう。
秘書の参考情報
平均年収 | 250万円~350万円 |
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必要資格 | 必要資格なし |
資格区分 | - |
職業職種 | 事務 |
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